経営診断
企業が健全な事業活動を行っていくために、自社の経営内容が今現在どのような状態にあるのかを把握することは非常に重要なことです。
経営分析を行うことにより、財務内容においてどの部分を改善しなければならないのか、或いは健全な経営を持続させるための基準ラインはどこなのか等、様々な指標が分かってきます。
もちろん、金融制度を利用する場合にも、経営分析は重要視される部分なのです。
このページでは、企業の皆様が安定した経営を行っていただくための分析方法のうち、代表的なものをご紹介致します。是非、ご活用いただき企業繁栄の目安にしていただければ幸いです。
◆収益性の分析◆
- 【売上総利益率(あら利率)】…売上総利益÷売上高 ×100(%)
- ●売上高に対しての売上総利益(あら利益)の割合を求めます。
●この割合が高いほど、企業としての収益性が良いことになります。標準値サンプル(業種・営業形態によって大幅に変わります。)卸売業約20%小売業約30%製造業約25%建設業約20%飲食業約60% - 【営業利益率】…営業利益÷売上高×100(%)
- ●企業の純粋な営業により得ることのできた利益の割合を求めます。
●売上高において、純粋な営業活動で得た利益が占める割合が分かります。
●この割合が高いほど、企業としての収益性が良いことになります。
標準値サンプル 3〜5%前後 - 【経常利益率】…経常利益÷売上高×100(%)
- ●営業利益に営業外収益・費用を加減した利益の割合を求めます。
●本来の営業活動以外の収益、費用によって割合が左右されます。
●この割合が高いほど、企業としての収益性が良いことになります。
標準値サンプル 2〜4%前後 - 【支払利息率】…(支払利息+割引料−受取利息)÷売上高×100(%)
- ●この比率は、売上高に対する支払利息の割合を求めます。
●現在の借入額、金利によって割合が左右されます。
●借入金(金利)条件の検討等にも利用します。
●当然、この割合は低いほど企業に利益を留保できます。
標準値サンプル 1%前後
※ここに公開している標準値・理想値は、あくまで一般的な数値です。
※業種および形態等によって異なってきますのでご了承下さい。
◆安全性の分析◆
- 【流動比率】…流動資産÷流動負債×100(%)
- ●この比率は、短期的な負債に対しての支払能力を判断します。
●この比率が高いほど、支払能力が安定しているといえます。
●ただし、流動資産の中に不良債権等が入っていないかの検討が必要です。
理想値 120%以上 - 【当座比率】…当座資産÷流動負債×100(%)
- ●この比率は、短期的な負債に対してすぐに現金化して支払える資産の能力を判断します。
●この比率が高いほど、当面の支払いには困ることがないと思われます。
●流動比率よりも更に厳しい目で判断することができます。
●ただし、流動比率と同様に当座資産の中に不良債権等が入っていないかの検討が必要です。
理想値 95%以上 - 【現預金対借入金比率】…(現金+預金)÷借入金×100(%)
- ●この比率は、現預金と借入金のバランスを判断します。
●比率の高低はともかく、突発的な事態に備え、ある程度の蓄えが必要と考えられます。
理想値 30%以上 - 【固定比率】…(固定資産+繰延資産)÷自己資本×100(%)
- ●この比率は、固定資産と自己資本の割合を求めます。
●自己資本を上回る部分の固定資産は、他人資本で補われています。
●この比率が低いほど安全性が高いといえます。
理想値 160%以下 - 【固定長期適合率】…(固定資産+繰延資産)÷(固定負債+自己資本)×100(%)
- ●この比率は、固定負債と自己資本に対する固定資産の割合を求めます。
●固定資産が固定負債と自己資本の範囲内にあるかどうかを判断します。
●範囲を超えている場合、支払サイクルの短い流動負債で現金化が困難な固定資産を補っていることになり、あまり理想的ではありません。
理想値 100%以下 - 【自己資本比率】…自己資本÷総資本×100(%)
- ●この比率は、総資本に対する自己資本の割合を求めます。
●この比率が高いほど、財務内容は安定しているといえます。
理想値 25%以上
※ここに公開している標準値・理想値は、あくまで一般的な数値です。
※業種および形態等によって異なってきますのでご了承下さい。
◆用語説明◆
- 【売上総利益】
- 純売上高(値引・戻りを差し引いたもの)から売上原価(商品仕入高)を差し引いたものです。
- 【営業利益】
- 売上総利益から、販売費・一般管理費(営業活動を行うために必要な費用。広告費、光熱費、人件費、減価償却費等)を差し引いたものです。
- 【経常利益】
- 営業利益から営業外の収益および費用を加減したものです。
- 【営業外収益】
- 本来の営業活動以外から生じる収益です。(受取利息、受取配当等)
- 【営業外費用】
- 本来の営業活動以外から生じる費用です。(支払利息、割引料等)
- 【流動資産】
- 現金および現金化しやすい資産および短期での収入がある債権のことです。
(現金、預金、受取手形、売掛金、有価証券、商品、製品、短期貸付金等) - 【流動負債】
- 短期で支払いがおとずれる負債のことです。
(支払手形、買掛金、短期借入金、未払費用、預り金等) - 【短 期】
- 基本的には一年以内を短期といいます。
- 【当座資産】
- 流動資産の中で、即時現金化できるような現金性のある資産のことです。
(現金、預金、受取手形、売掛金、有価証券) - 【固定資産】
- すぐには資金化できない資産(含む無形固定資産)および投資のことです。
(土地、建物、機械、投資有価証券、長期貸付金、出資金等) - 【無形固定資産】
- 知的所有権、工業所有権等のことです。(営業権、特許権、商標権、意匠権、実用新案権等)
- 【繰延資産】
- 創業費、株式発行費、試験研究費、開発費等のことです。
- 【固定負債】
- すぐには支払いがおとずれない(一般的に支払いまでの期間が1年以上の)負債のことです。
(長期借入金、長期未払金、退職給与引当金等) - 【自己資本】
- 資本金、元入金、法定準備金(資本・利益準備金)、剰余金のことです。
- 【他人資本】
- 借入金等、外部から受けて資本に組み入れている部分(負債)のことです。
- 【総資本】
- 自己資本と他人資本(負債)の合計です。