置賜保健所の山田です。
先週末は、
昨日発表となりました川西の老健施設かがやきの丘の対応のため、
またまたご報告がずれこんでしまい申し訳ありません。
クラスター発表となった状況の背景を乾院長のご了解の下、
皆さまにご報告いたしますので参考としてください。
まず、発見のきっかけはワクチン未接種の90代男性が高熱を出し、
診療所のPCRで陽性判明⇒現地調査の間に施設職員1名と
他の利用者1名が陽性⇒3名の共通点は同じ送迎車に乗っていたということでした。
うち1名の利用者は9月2日に発症していましたが、
ワクチン接種済みだったため発熱なく元気で、
軽い咳と咽頭痛があったものの施設の利用を継続していた…、
これでは施設のチェックをすり抜けてしまいます。
また、昨日クラスター発表となった、
5名のうち上記1名を除いた4名がワクチン接種済みで皆症状も軽く、
こうやって掘り起こしの検査をしなければ、
そのまま軽快してしまいそうな方々ばかり…でした。
一方、発見までに時間が経過していたことから、
職員・利用者約150名の検査対応のため病院・施設さまには多大な負荷となっています。
また、ワクチン接種済みの高齢者本人や陽性となった職員は症状が軽くとも、
基礎疾患を抱える同居者や家族に学校・保育施設の利用者がいることで、
接触者健診・受診・入院調整への影響も少なからずあります。
世間では国がワクチンパスポートのことを話題にしたため、
「ワクチン接種をしていれば感染しない」と勘違いされる方もいるかと思いますが、
今回のように「重症化予防にはなるが、感染し他へ移すことがある」ことを念頭に置き、
3密対策や早期受診(ワクチン後で症状が軽くても)を徹底していただきたいですね。
また今後、
ワクチン接種による免疫機能が時間の経過とともに低下することなどを考慮すると、
このような事態は繰り返されるのではと思いますが、
新型コロナ対応がインフルエンザ対策に近づいていく通り道でもあるように感じています。。。