置賜保健所の山田です。
前回のメールが4月12日でしたので、早や2か月半以上経過してしまいました!
本日のトピックは、置賜管内の累計患者数がついに5,000人を超えた!
ということです(昨日時点で4,996人でした)。
このことについて、よくよく分析をしてみたら、
第6波が始まった1月が178人、2月が815人、3月が880人、4月が1,232人、5月が994人、
そして昨日まで365人の計4,464人が第6波(それまで2年分の合計が532人で約1割)
つまり全体の9割が6波!というとんでもない結果でした。
また第6波のクラスターは68件でその3分の1、23件が乳幼児施設、
次いで高齢者施設が11件という状況です。
4月に患者数1日97件という日もありましたが、
最近は時に一桁で息をついています。。。
一方、第6波を含めた全国の死亡統計を診療の手引き7.2版で確認したところ、
4月19日時点で10歳未満が昨年10月以降+4名(それまでゼロ)、10代は+5名、
20代は+14名という結果を目にしビックリしました。
当管内でも、
第6波になってから乳幼児で熱性けいれんの入院や長引く発熱
⇒肺炎で小児科の先生に診察をお願いするケースが増えています。
オミクロンの感染では、確かにウイルスそのものの肺炎発症は減っていますが、
高齢者や小児等で基礎体力のないケースの場合、
感染後の食欲不振や免疫低下で細菌性の肺炎・尿路感染などを合併することが目立ちます。
また、90歳以上の高齢者や癌などの基礎疾患を持っている方は、
コロナをきっかけに体力が一気に落ちてコロナは治ったのに・・・とか、
食欲不振が続き念のために検査したら陽性だった、とか
今までの発熱+咳とは違うパターンが出ています。
少し前になりますが、県で後遺症調査をした結果が新聞報道されました。
その詳細を本庁から入手しましたが、ほぼ全員がワクチン接種0または2回でした。
一般の方々には知られていませんが、
抗ウイルス薬の適応は、
原則として65歳以上または、BMI30以上・糖尿病・がん・COPDや喘息治療中などの
基礎疾患を持っている方に加え、肺炎等を発症している方になります。
裏を返せば、壮年期でワクチン2回・未接種の方々の場合、
肺炎等を発症していなければ抗ウイルス薬の処方はなく、
何日も高熱や咽頭痛・下痢に苦しんでも対処療法しかできませんので、
後遺症が残る可能性があります。
年齢的には3回接種できるはずなのに、もしかしたら2回目の症状がつらくてパス?
後遺症等を天秤にかけるなら接種可能な方には3回目をお勧めいただきたいですね。
選挙や行動制限解除で、都市部を中心に患者数が微増しています。
また随時情報提供させていただきますので宜しくお願いいたします。